父の遺言
といっても、つい2週間ほど前、沖縄に遊びに来ていたので、まだ元気。
そう、今回の沖縄の旅は、近い将来起こるであろう、
さまざまな事柄について、元気なうちに確認しておこう!
というのがひとつの目的。
前々から、「財産はないけど、借金も残さない」というのが父の遺言。
私には4つ離れた姉がいるのだが、
もし何か残したとしてもすべて2で割ること。
これは父の苦い経験から、遺言を残すのなら、
一人ずつではなく、三人(母と姉と私)の前で直接言いたい
という強い希望があり、ことあるごとに聞かされてきた。
そして、ここからが今回はじめて聞いたのだけど
「葬式は派手にしてほしい」とのこと。
父曰く「一生に一度のことだから」だそうだ。
60歳を前に、東京で営んでいた食料品店を閉め
自分が生まれ育った埼玉に引っ越したのだけど
そこのシルバー人材センターに登録し
ふすま張りの研修を受け、
75歳(あれ、76歳だったかな?)を過ぎた現在も
結構人気の職人として、声がかかっている(らしい。本人談)
そんなシルバー人材センターでは、
葬式は日常茶飯事のことらしく
会員たちも、いちいち参列しないというのが常となっているらしい。
なので、参列者が少ないことを気にしているのだとか(母親談)。
まぁ、結婚は一生に何度かあるかもしれないけど
葬式は、一生に一度しかないでしょ。
本人の希望とあらば、そうしましょ。ということになった。
ちなみに私は密葬を希望。
しかし、葬式以上に問題になったのが
入院したときのこと。
延命治療を望むか否か。
家族としては、一分でも長生きしてほしいと願うけど
本人が苦しんでいるのであれば、無理な延命治療は必要ないのでは。
そして、それを判断できるのは、
元気な今のうちの本人の意思確認ではないか
ということになったのだけど、結論が出ませんでした。
最後に父は、「こんな話ができるなんて幸せだ。とても有意義だった」と一言。
両親が健在の私は、幸せ者だ。
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