硫黄島からの手紙

中里智英子

2006年12月15日 11:51

先日、レイトショーで観てきました。
その日の新聞で「硫黄島からの手紙」が
アカデミー候補に上がっているとの記事を目にしたのも
ひとつのきっかけでした。

クリント・イーストウッド監督作品で
先に上映された「父親たちの星条旗」との2部作ということ。
「父親たちの星条旗」は見逃してしまいました。
米軍からの視点も観ておけばよかった。

正直な話、「硫黄島〜」は
肉片が飛び交う映画という印象。
邦画の戦争映画では、
音や死に至るまでの行為で
「死」のリアルさを表現するのですが
「「硫黄島〜」では、そこまで表現しなくても…という場面がいっぱい。
だからといってリアルではないんです。

見せないことによって想像をかきたてる。
見てないのに脳裏に残る。
そんな手法が好きなんだと実感。

さらに志気を高めるために「天皇陛下万歳」を三唱するのですが、
数日前に「太陽」を観ていた私は、とても複雑な気持ちでした。

また、次々と自決シーンがあるのですが
近ごろの子供たちの自殺連鎖を考えると
これまた「自決」を美化させることにならんかな〜と考えさせられました。

ただ救われたのは、ジャニーズ「嵐」のメンバー二宮和也さんの演技。
人間臭くて、好感が持てます。
「ジャニーズもやるわい」と思わせます。

渡辺謙さんは、昔とは違うような演技。
これがハリウッドスターという自信なのでしょうか。

そして半信半疑だったのが
二宮和也演じる西郷の妻役花子。
裕木奈江さんだったんですね。
最近、テレビでは見かけなくなっていましたが、
全く歳をとっていないのにびっくり。

硫黄島の住民がちょこっとだけ映りましたが
なんとそこには琉球カンプーを結っている女性がいたような。
私の錯覚でしょうか?
もし観た方がいたら、教えてね。

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