ダーウィンの悪夢
取材と取材の間にポコッと時間があいたので、これから映画を観ます。
--------以下、観賞後の感想
堂々巡りの悪循環。
出口の見えない、なんとも重苦しい映画でした。
淡水湖世界第2位の大きさを誇り
さまざまな生き物が棲息し「ダーウィンの箱舟」と呼ばれていた
アフリカのヴィクトリア湖に
巨大な肉食魚・ナイルパーチが
誰かの手によって放たれたことから悪夢が始まったというもの。
ナイルパーチは、他の弱い生き物を食べながら増殖し
湖畔の町には巨大な魚加工場ができ
ヨーロッパや日本に輸出する一大産業を生み出す一方で
貧困・売春・エイズ・ストリートチルドレンなどの影を落している。
加工されたナイルパーチをヨーロッパへと運ぶ輸送機は、
表向きは、からっぽのまま飛んで来ると言われているけど
アンゴラなどに武器を輸送しているという
ロシア人パイロットの証言まで飛び出してくる。
「映画の中で証言している人たちは、大丈夫なの?」
という疑問が頭をよぎる。
案の定、チラシ裏面に
「映画に登場した人物が嫌がらせを受けた」と書かれていた。
この悪夢を解き放つためには、
ナイルパーチを食べなければいいのかというと
それで生活している現地の人もいるわけで
そう単純なものではないはず。
日本では、ナイルパーチは白スズキと呼ばれ
お弁当やレストランなどの白身魚フライに使われいるため
誰もが口にしたことがある魚なのだとか。
全くの他人事ではないのです。
ヨーロッパ人によってアメとムチを与えられ
がんじがらめになっているタンザニアの人々が
何故か、沖縄県人と重なってしまう。
米軍基地を配置する変わりに
お金をばらまく日本政府、悪循環を断ち切る手立てはないのか。
ただ言えることは
あきらめないこと。
常に意識すること。
今、自分たちがやっていることは
悪に加担していないかどうか。
まずは、足元から見つめていくしかなさそうです。
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