2005年12月10日
父の遺言
といっても、つい2週間ほど前、沖縄に遊びに来ていたので、まだ元気。
そう、今回の沖縄の旅は、近い将来起こるであろう、
さまざまな事柄について、元気なうちに確認しておこう!
というのがひとつの目的。
前々から、「財産はないけど、借金も残さない」というのが父の遺言。
私には4つ離れた姉がいるのだが、
もし何か残したとしてもすべて2で割ること。
これは父の苦い経験から、遺言を残すのなら、
一人ずつではなく、三人(母と姉と私)の前で直接言いたい
という強い希望があり、ことあるごとに聞かされてきた。
そして、ここからが今回はじめて聞いたのだけど
「葬式は派手にしてほしい」とのこと。
父曰く「一生に一度のことだから」だそうだ。
60歳を前に、東京で営んでいた食料品店を閉め
自分が生まれ育った埼玉に引っ越したのだけど
そこのシルバー人材センターに登録し
ふすま張りの研修を受け、
75歳(あれ、76歳だったかな?)を過ぎた現在も
結構人気の職人として、声がかかっている(らしい。本人談)
そんなシルバー人材センターでは、
葬式は日常茶飯事のことらしく
会員たちも、いちいち参列しないというのが常となっているらしい。
なので、参列者が少ないことを気にしているのだとか(母親談)。
まぁ、結婚は一生に何度かあるかもしれないけど
葬式は、一生に一度しかないでしょ。
本人の希望とあらば、そうしましょ。ということになった。
ちなみに私は密葬を希望。
しかし、葬式以上に問題になったのが
入院したときのこと。
延命治療を望むか否か。
家族としては、一分でも長生きしてほしいと願うけど
本人が苦しんでいるのであれば、無理な延命治療は必要ないのでは。
そして、それを判断できるのは、
元気な今のうちの本人の意思確認ではないか
ということになったのだけど、結論が出ませんでした。
最後に父は、「こんな話ができるなんて幸せだ。とても有意義だった」と一言。
両親が健在の私は、幸せ者だ。
そう、今回の沖縄の旅は、近い将来起こるであろう、
さまざまな事柄について、元気なうちに確認しておこう!
というのがひとつの目的。
前々から、「財産はないけど、借金も残さない」というのが父の遺言。
私には4つ離れた姉がいるのだが、
もし何か残したとしてもすべて2で割ること。
これは父の苦い経験から、遺言を残すのなら、
一人ずつではなく、三人(母と姉と私)の前で直接言いたい
という強い希望があり、ことあるごとに聞かされてきた。
そして、ここからが今回はじめて聞いたのだけど
「葬式は派手にしてほしい」とのこと。
父曰く「一生に一度のことだから」だそうだ。
60歳を前に、東京で営んでいた食料品店を閉め
自分が生まれ育った埼玉に引っ越したのだけど
そこのシルバー人材センターに登録し
ふすま張りの研修を受け、
75歳(あれ、76歳だったかな?)を過ぎた現在も
結構人気の職人として、声がかかっている(らしい。本人談)
そんなシルバー人材センターでは、
葬式は日常茶飯事のことらしく
会員たちも、いちいち参列しないというのが常となっているらしい。
なので、参列者が少ないことを気にしているのだとか(母親談)。
まぁ、結婚は一生に何度かあるかもしれないけど
葬式は、一生に一度しかないでしょ。
本人の希望とあらば、そうしましょ。ということになった。
ちなみに私は密葬を希望。
しかし、葬式以上に問題になったのが
入院したときのこと。
延命治療を望むか否か。
家族としては、一分でも長生きしてほしいと願うけど
本人が苦しんでいるのであれば、無理な延命治療は必要ないのでは。
そして、それを判断できるのは、
元気な今のうちの本人の意思確認ではないか
ということになったのだけど、結論が出ませんでした。
最後に父は、「こんな話ができるなんて幸せだ。とても有意義だった」と一言。
両親が健在の私は、幸せ者だ。
Posted by 中里智英子 at 19:34│Comments(11)
│話のネタ
この記事へのコメント
カッコィィお父さんですね!(*^□^*)
葬式の話は普通縁起が悪い感じなのに
最後のお父さんの一言に感動しました♪
う〜ん↓私はもし病室でお父さんかお母さんが苦しんでいたら
「もう逝かせてあげて下さい!」
になってしまうかも・・・
でも「おいていかないでよ〜泣”」かも?
予想がつかない!
ってかそんなの考えたくないッ(T_T;)
その状況にならないと分かりませんね〜
ってかその状況になりたくないッ(T_T;)
Posted by マリンバ at 2005年12月10日 21:35
マリンバさん、ありがとう!
私も、父のこのひと言に、見直してしまいました♪
難しい判断ですよね。
考えたくないけど、
いつか必ずやってくるときのために
覚悟はしなければいけない歳になってきてしまいました。
だからこそ、今の時間を大切にしたいなと思う、
今日この頃なんです。
Posted by 中里智英子 at 2005年12月10日 21:49
私の母は正反対で、「葬式に何百万もかけるのはもったいない。死んだ人より残された家族の方に負担がかかるから、葬儀はできるだけ質素に、本当に仲の良い友人と近い親戚だけで済まし、墓も建てず、散骨してほしい」と常々語っております。
気持ちはありがたいのですが、そこで葬式を開かなかったら、周りから何を言われる事やら。
こないだ母に言ってやりました。
「残された側はみんなに何言われるかわからん。質素にと思うんなら、今の内から親戚全員に宣言して回っとけ」と。
Posted by 新里 at 2005年12月12日 11:51
新里さんのお母さんは、私とまったく同じ考えです。
でも確かに、葬儀は親戚のメンツもあるようですね。
新里さんのおっしゃるように、
本人の口から宣言させておくことって大切だと思います。
Posted by 中里智英子 at 2005年12月12日 15:25
遺言。
そうですね。私も父が亡くなる前に聞いとけばよかったと思っています。
あまりにも急だったので。
ただ、酔っ払った時に、「葬式には金かけんでいい」とよく言っていました。
ですが実際にはそうもいかず、割と大き目の斎場で行いました。
こればっかりは、故人の意志だけというわけにはいきませんでしたので。
Posted by 平原 理日朗 at 2005年12月12日 19:00
平原さん、遺言を残しておいても、
個人の意思だけではどうにもならないようですね。
私は、質素にと両親にも友人にも言っているし、
ブログでも宣言しているので、
動かぬ証拠になるかな?と思ったりして。
Posted by 中里智英子 at 2005年12月12日 19:40
中里智英子 さん
こちらではお初です。
とてもディープな命題ですね。
「遺言」という言葉につられてコメントしちまいました。
あっしはいつも死と背中あわせな毎日なので、
「遺言」という言葉はとても身にしみて感じております。
今後ともどうぞよろしくです。
Posted by paradice_surfer at 2005年12月13日 21:58
中里さま
初めてコメントいたします。
私は3年前に、京都の実家を引き払って母と二人で沖縄に来ました。
11年前に1年ほど那覇で一人暮らしをして帰ってから、私が毎日沖縄、沖縄、とばかり言っているので、母が10年越しで決心してくれたのです。
うちは、16年前に、結婚間近の姉が病気で亡くなってから、「病院や医者は複数に診せた方がいい」「命を削るだけのきつい薬剤、管を通すだけの延命治療はやりたくない」と、家族間で思い知りました。
10年前に病気で亡くなった父の時は、余命が決まっているのなら、出来るだけ苦しまないようにしてあげたいという条件を第一に、主治医にお願いしました。
ただ、そんな一日一日でもきっと本人の中では、いくら自分の病状を察しても、自分の死を受け入れることはそんな割り切った簡単なことではなかったと。
お葬式ですが・・・。
いくら「決心したら決して過去を振り返ったり悔やんだりしない」うちの母でも、私が想像してどうしても抵抗を感じるのは、体が悪くなった時とお葬式です。
しかしうちの母は、
「もし入院したりしても、京都の友達にお見舞いに来てもらえへんのはやっぱり寂しいやろ?」と私が聞くと、
「もし京都にいたとしても、もうこの歳になったら、人のお見舞いに行くのも結構しんどいのに、わざわざそんな迷惑なこと、していらんわ。」
と言い、
また私が、
「沖縄は、結構すぐ火葬場でお骨にしてしまうみたいやから、お葬式の時にはもうお骨になっていることが多いみたい。
私はそれだけはどうしても抵抗感があるし、内地ではお棺に横たわった姿に最後のお別れをしてもらえるけど、内地のお友達にそれをしてもらえないのは、とても悔やまれる。」
と言うと、
「そんなん、死んでからのことなんてどうでもいいわ。骨だけは、パパとあの子と同じお墓に入れて欲しいけど、あとのことはどうでもいいし、お葬式なんてしなくてもいいで!!誰にも知らせなくていい。」
と。
「病気になったらすぐ入院するし、病院に入ったら京都にいたって沖縄にいたってどこでも一緒や。あんたが言うようなそういうことは、みーんなこっちに来る前に全部考えたわ。
私は、一回死んだつもりでこっちに来た。
こっちに来ると決める前は何年も真剣に悩んだけど、今は何にも後悔してへんし、別に帰りたいとも思わへん。」
私はこっちに来てからも母に心配ばかりかけて親不孝していますが、母には感謝しているし、この母親だけは本当にすごいと思っています。
避けられないとしても、そんな日は、できるだけ遠くあってほしいと願う毎日です。
個人的な内容で長くなってすみません。
Posted by うみかじ at 2005年12月13日 23:30
☆paradice_surferさん
コメントありがとうございます。
>いつも死と背中合わせな毎日…
というお言葉、ちと気になっちまいました。
こちらこそ、よろしくお願いします。
☆うみかじさん
ご訪問ありがとうございます。
お母さんといっしょに移住されたとはいえ
周りに身内がいないというのは、心寂しいものだと思います。
それにしても、潔い、かっこいいお母さんですね。
とても素敵です!
私もうみかじさんのお母さんのような歳の取り方をしたいです。
Posted by 中里智英子 at 2005年12月14日 00:50
私の父はとうとう遺言をいわずに逝ってしまいました。
人生最後の仕事として「遺言」は、あって欲しいと思います。
そうこうしているうちに、
私だって「人生の最後のあり方」を考える年になってしまいました。
そうなってくると、現実生活のほとんどが「これでいいのか?」ってなります。
後悔は先にたたずで、後にするものなんですよね。
後で悔いたくないものです。
Posted by 新城恵子 at 2005年12月19日 11:17
「いつ死んでもいい」と思える生き方って
憧れですが、むずかしいですね。
忙しさの忙殺されていると、
これは後回しにしようなんて日常茶飯事。
まさに、後悔先にたたずですね。
Posted by 中里智英子 at 2005年12月19日 18:39